宗田理「ぼくらの悪魔教師」を読みました。
私にとって読書の原点であり、ちょうど私とともに青春を駆け抜けた「ぼくら」。
最初に読んだのは小学生の頃でした。彼らの父母は私の両親と同じくらいの世代。
最初読んだ私には色々よく分からない語句があったりしましたが、とにかく痛快で貪るように読んだ記憶があります。
それからもう四半世紀近く経ってしまいました。
「ぼくら」は大人になり、私も大人になりました。
そしてこの本を読んだとき、子ども側の視点ではなく大人側の視点で読むようになりました。
もちろん「先生」として赴任した「ぼくら」の過去を知っているからだけど。
それと同じくらいに現在、「ぼく」「私」しか見えない世界になってきているのだと思う。
最近ネットの対応に疑問に思う事件もいくつか起こっています。自分の範疇で物事が進めばよいと考える人も少なくありません。
また、一つのエピソードで十把一絡げに捉える人もいます。
この作品はそんな「個人」の世界に疑問を投げかけ、「ぼくら」と言う良い連帯感を思い出させる作品だと思います。
絶版になっているようなので中古になるかと思いますが同世代の方々に是非。
(ぼくらシリーズを読んでからの方がよりのめり込めますが)
ちなみに読む本を減らすどころか4冊増えました... orz