万城目学「鴨川ホルモー」読了。
映画のCMの濱田岳があまりにインパクトが大きかったので買ったものの、ちょっと置いてから先日読んでみた。
(ちなみに彼はよい俳優になると思う)
京都を舞台にした式神(オニ?)を使った競技「ホルモー」のお話。
四神を使って京都の4大学を使っているのも面白いし、随所に小ネタが仕込まれてるのもよい。
何となく原田宗典のエッセイを読んでいるかのような気分だ。
(よい意味で、です)
ただ、話が伸び伸びになって薄くなるのを防ぐためか、肝心のホルモーの合戦(?)シーンは割りと短かったりあっさり終わったりしている。
個人的に(戦国時代や三国志の大好きな私としては)主題にしては何となく寂しいなぁ、と。
複数の動きを文字で見せるのは(しかも本物の合戦のように数万人が広い戦場でぶつかるのではなく、グラウンドで数十人がオニを連れて戦うのは)確かに難しいのかもしれない。
なので、ホルモーのお話、というよりは「ホルモーに関わる人々のお話」と考えた方が最後に残る多少のもやっと感がなくてよい。
映画はまだ観てないのだが、吉田神社のくだりや高村の変化が楽しみでしょうがない。
軽いタッチなので、重い本ばかり読んで疲れている方にオススメ。